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JCRRAG_001101
国語
マイン河とライン河の合流しているところからそう遠くない、上ドイツの荒れはてた幻想的な地方、オーデンヴァルトの高地のいただきに、ずっとむかしのこと、フォン・ランドショート男爵の城が立っていた。それは今ではすっかり朽ちはてて、ほとんど山毛欅やうっそうとした樅の木のなかに埋もれてしまっている。しかし、その木々のうえには、古い物見櫓がいまもなお見え、前述のかつての城主と同様、なんとか頭を高くもたげようとし、近隣の地方を見おろしているのである。 その男爵はカッツェンエレンボーゲン(原註2)という大家の分家で、今は衰えているが、祖先の財産の残りと往年の誇りとを受けついでいた。祖先たちは戦争好きだったために、ひどく家産を蕩尽してしまったが、男爵は...
フォン・ランドショート男爵の城は、今は何に埋もれてしまっていますか。
フォン・ランドショート男爵の城は、今は山毛欅やうっそうとした樅の木のなかに埋もれてしまっています。
JCRRAG_001102
国語
マイン河とライン河の合流しているところからそう遠くない、上ドイツの荒れはてた幻想的な地方、オーデンヴァルトの高地のいただきに、ずっとむかしのこと、フォン・ランドショート男爵の城が立っていた。それは今ではすっかり朽ちはてて、ほとんど山毛欅やうっそうとした樅の木のなかに埋もれてしまっている。しかし、その木々のうえには、古い物見櫓がいまもなお見え、前述のかつての城主と同様、なんとか頭を高くもたげようとし、近隣の地方を見おろしているのである。 その男爵はカッツェンエレンボーゲン(原註2)という大家の分家で、今は衰えているが、祖先の財産の残りと往年の誇りとを受けついでいた。祖先たちは戦争好きだったために、ひどく家産を蕩尽してしまったが、男爵は...
山毛欅やうっそうとした樅の木々のうえには、何がいまもなお見えますか。
山毛欅やうっそうとした樅の木々のうえには、古い物見櫓がいまもなお見えます。
JCRRAG_001103
国語
マイン河とライン河の合流しているところからそう遠くない、上ドイツの荒れはてた幻想的な地方、オーデンヴァルトの高地のいただきに、ずっとむかしのこと、フォン・ランドショート男爵の城が立っていた。それは今ではすっかり朽ちはてて、ほとんど山毛欅やうっそうとした樅の木のなかに埋もれてしまっている。しかし、その木々のうえには、古い物見櫓がいまもなお見え、前述のかつての城主と同様、なんとか頭を高くもたげようとし、近隣の地方を見おろしているのである。 その男爵はカッツェンエレンボーゲン(原註2)という大家の分家で、今は衰えているが、祖先の財産の残りと往年の誇りとを受けついでいた。祖先たちは戦争好きだったために、ひどく家産を蕩尽してしまったが、男爵は...
祖先たちはなぜ、ひどく家産を蕩尽してしまったのですか。
祖先たちは戦争好きだったために、ひどく家産を蕩尽してしまいました。
JCRRAG_001104
国語
男爵には一人の娘があるだけだった。しかし、自然は一人の子供しかさずけない場合には、きっとその償いにその子を非凡なものにするのだが、この男爵の娘もその通りだった。乳母たちも、噂好きな人たちも、田舎の親戚たちも、みんなが彼女の父親に断言して、美しさにかけてはドイツじゅうで彼女にならぶものはない、と言ったのである。いったいこの人たちより、ものをよく知っている人がほかにいるだろうか。そのうえ、彼女は二人の独身の叔母の監督のもとに、たいへん気をつけて育てられた。その叔母たちは若いころ数年間ドイツのある小さな宮廷にすごし、立派な貴婦人を教育するためになくてはならないあらゆる方面の知識に通じていた。この叔母たちの薫陶をうけて、彼女の才芸はおどろく...
自然は一人の子供しかさずけない場合には、その償いにその子をどのようにするものですか。
自然は一人の子供しかさずけない場合には、その償いにその子を非凡なものにするものです。
JCRRAG_001105
国語
男爵には一人の娘があるだけだった。しかし、自然は一人の子供しかさずけない場合には、きっとその償いにその子を非凡なものにするのだが、この男爵の娘もその通りだった。乳母たちも、噂好きな人たちも、田舎の親戚たちも、みんなが彼女の父親に断言して、美しさにかけてはドイツじゅうで彼女にならぶものはない、と言ったのである。いったいこの人たちより、ものをよく知っている人がほかにいるだろうか。そのうえ、彼女は二人の独身の叔母の監督のもとに、たいへん気をつけて育てられた。その叔母たちは若いころ数年間ドイツのある小さな宮廷にすごし、立派な貴婦人を教育するためになくてはならないあらゆる方面の知識に通じていた。この叔母たちの薫陶をうけて、彼女の才芸はおどろく...
男爵には何人の娘がいましたか。
男爵には一人の娘がいるだけでした。
JCRRAG_001106
国語
今朝の夢・大きな象が 田井田かわず  散らかった部屋の床に布団を敷いて寝ていると、夢見心地に何かの音が聞こえた気がした。意識を持ちあげて耳をすましてみると、どうやら気のせいというわけでも、夢の中というわけでも無いようだ。  興味をそそられて、私にしては珍しく果敢に布団から起き出し、ダイニングに居た父に声をかけた。 「父さん、これ何の音?」  トランペットとか、ああいったたぐいの楽器をとりあえず思いっきり吹いてみたような音、と言えば伝わるかどうかは分からないが、とりあえずそういう音が遠くから何かの信号のように響いている。父はただ、窓の外を眺めながら呟いた。 「さぁ、なんだろな」  音の出所はハッキリしているようで、家からは長い坂を下...
私たちは誰の運転する車に乗りましたか。
私たちは友人のお父さんが運転する車に乗りました。
JCRRAG_001107
国語
シュタルケンファウストは嘆息して、武士の涙を注いで友人の時ならぬ非運を悼んだ。それから自分が引きうけた厄介な使命のことをしみじみと考えた。彼の心は重く、頭は混乱した。招かれぬ客として敵意のあるひとびとのなかにあらわれ、そしてその人たちの希望をふみにじるようなことを知らせて、祝宴をしめっぽくしなければならないのだ。それにもかかわらず、彼の心には、ある好奇心がささやいて、カッツェンエレンボーゲンの名高い美人で、それほどまでに用心ぶかく世間からへだてられていた人をひとめ見たいと思っていた。彼は女性の熱烈な崇拝者であり、また、その性格には、奇癖と山気とがいくらかあり、そのために変った冒険ならどんなことでも好きだった。  出発に先立って、彼は...
シュタルケンファウストは友の葬儀について誰としかるべき手筈をととのえましたか。
シュタルケンファウストは友の葬儀について修道院の僧たちとしかるべき手筈をととのえました。
JCRRAG_001108
国語
シュタルケンファウストは嘆息して、武士の涙を注いで友人の時ならぬ非運を悼んだ。それから自分が引きうけた厄介な使命のことをしみじみと考えた。彼の心は重く、頭は混乱した。招かれぬ客として敵意のあるひとびとのなかにあらわれ、そしてその人たちの希望をふみにじるようなことを知らせて、祝宴をしめっぽくしなければならないのだ。それにもかかわらず、彼の心には、ある好奇心がささやいて、カッツェンエレンボーゲンの名高い美人で、それほどまでに用心ぶかく世間からへだてられていた人をひとめ見たいと思っていた。彼は女性の熱烈な崇拝者であり、また、その性格には、奇癖と山気とがいくらかあり、そのために変った冒険ならどんなことでも好きだった。  出発に先立って、彼は...
男爵はどこで吹きさらしになっていますか。
男爵は物見櫓の上で吹きさらしになっています。
JCRRAG_001109
国語
男爵は小男だったけれども、大きな心をもち、自分をとりまく小さな世界のなかでは自分がいちばん偉い人物なのだという思いに満足して得意であった。周囲の壁から、気味の悪いむかしの武士たちの肖像画が恐ろしい顔をして見おろしていたが、彼は好んでその武士たちのことを長々と話したものだ。そして、彼は自分の費用でごちそうしてやった人たちほどよい聞き手はまたとないことに気がついた。彼はふしぎなことが大好きで、ドイツじゅうの山や谷にみちみちている超自然的な物語はどれも固く信じているのだった。ところが、この客たちの信仰ぶりは、男爵自身をしのぐほどだった。彼らはふしぎな話にはどれにも目をまるくし、口をあけて聞きいり、たとえその話が百ぺん繰りかえされても、かな...
周囲の壁からは、どんな肖像画が恐ろしい顔をして見下ろしていましたか。
周囲の壁からは、気味の悪いむかしの武士たちの肖像画が恐ろしい顔をして見おろしていました。
JCRRAG_001110
国語
男爵は小男だったけれども、大きな心をもち、自分をとりまく小さな世界のなかでは自分がいちばん偉い人物なのだという思いに満足して得意であった。周囲の壁から、気味の悪いむかしの武士たちの肖像画が恐ろしい顔をして見おろしていたが、彼は好んでその武士たちのことを長々と話したものだ。そして、彼は自分の費用でごちそうしてやった人たちほどよい聞き手はまたとないことに気がついた。彼はふしぎなことが大好きで、ドイツじゅうの山や谷にみちみちている超自然的な物語はどれも固く信じているのだった。ところが、この客たちの信仰ぶりは、男爵自身をしのぐほどだった。彼らはふしぎな話にはどれにも目をまるくし、口をあけて聞きいり、たとえその話が百ぺん繰りかえされても、かな...
男爵は誰ほどよい聞き手はまたとないことに気がつきましたか。
男爵は自分の費用でごちそうしてやった人たちほどよい聞き手はまたとないことに気がつきました。
JCRRAG_001111
国語
男爵は小男だったけれども、大きな心をもち、自分をとりまく小さな世界のなかでは自分がいちばん偉い人物なのだという思いに満足して得意であった。周囲の壁から、気味の悪いむかしの武士たちの肖像画が恐ろしい顔をして見おろしていたが、彼は好んでその武士たちのことを長々と話したものだ。そして、彼は自分の費用でごちそうしてやった人たちほどよい聞き手はまたとないことに気がついた。彼はふしぎなことが大好きで、ドイツじゅうの山や谷にみちみちている超自然的な物語はどれも固く信じているのだった。ところが、この客たちの信仰ぶりは、男爵自身をしのぐほどだった。彼らはふしぎな話にはどれにも目をまるくし、口をあけて聞きいり、たとえその話が百ぺん繰りかえされても、かな...
男爵はどんな物語をどれも固く信じていましたか。
男爵はドイツじゅうの山や谷にみちみちている超自然的な物語をどれも固く信じていました。
JCRRAG_001112
国語
男爵は小男だったけれども、大きな心をもち、自分をとりまく小さな世界のなかでは自分がいちばん偉い人物なのだという思いに満足して得意であった。周囲の壁から、気味の悪いむかしの武士たちの肖像画が恐ろしい顔をして見おろしていたが、彼は好んでその武士たちのことを長々と話したものだ。そして、彼は自分の費用でごちそうしてやった人たちほどよい聞き手はまたとないことに気がついた。彼はふしぎなことが大好きで、ドイツじゅうの山や谷にみちみちている超自然的な物語はどれも固く信じているのだった。ところが、この客たちの信仰ぶりは、男爵自身をしのぐほどだった。彼らはふしぎな話にはどれにも目をまるくし、口をあけて聞きいり、たとえその話が百ぺん繰りかえされても、かな...
男爵は自分を当代随一の何と信じていましたか。
男爵は自分を当代随一の賢者と信じていました。
JCRRAG_001113
国語
男爵は小男だったけれども、大きな心をもち、自分をとりまく小さな世界のなかでは自分がいちばん偉い人物なのだという思いに満足して得意であった。周囲の壁から、気味の悪いむかしの武士たちの肖像画が恐ろしい顔をして見おろしていたが、彼は好んでその武士たちのことを長々と話したものだ。そして、彼は自分の費用でごちそうしてやった人たちほどよい聞き手はまたとないことに気がついた。彼はふしぎなことが大好きで、ドイツじゅうの山や谷にみちみちている超自然的な物語はどれも固く信じているのだった。ところが、この客たちの信仰ぶりは、男爵自身をしのぐほどだった。彼らはふしぎな話にはどれにも目をまるくし、口をあけて聞きいり、たとえその話が百ぺん繰りかえされても、かな...
フォン・アルテンブルク若伯爵はどこから呼びもどされましたか。
フォン・アルテンブルク若伯爵は軍隊から呼びもどされました。
JCRRAG_001114
国語
城は大わらわで彼をむかえるにふさわしい歓迎の準備をしていた。美しい花嫁はなみなみならず念入りに飾りたてられた。例の二人の叔母が彼女の化粧を受けもち、朝のうちいっぱい、彼女の装身具のひとつひとつについて言いあらそいをしていた。当の花嫁は、二人のいさかいを巧みに利用して、自分の好みどおりにしたが、幸いにしてそれは申し分のないものだった。彼女の美しさといったら、世の若い花婿がこれ以上を望むことはとうていできないほどだったし、期待にときめく心で彼女の魅力はいっそう輝きを増していた。 顔や襟もとにさす赤み、静かな胸の高まり、ときおり幻想にふける眼ざし、すべてが彼女の小さな胸におこっているかすかな動揺をあらわしていた。叔母たちは絶えず彼女のまわ...
何が、花嫁の小さな胸におこっているかすかな動揺をあらわしていましたか。
顔や襟もとにさす赤み、静かな胸の高まり、ときおり幻想にふける眼ざし、すべてが花嫁の小さな胸におこっているかすかな動揺をあらわしていました。
JCRRAG_001115
国語
城は大わらわで彼をむかえるにふさわしい歓迎の準備をしていた。美しい花嫁はなみなみならず念入りに飾りたてられた。例の二人の叔母が彼女の化粧を受けもち、朝のうちいっぱい、彼女の装身具のひとつひとつについて言いあらそいをしていた。当の花嫁は、二人のいさかいを巧みに利用して、自分の好みどおりにしたが、幸いにしてそれは申し分のないものだった。彼女の美しさといったら、世の若い花婿がこれ以上を望むことはとうていできないほどだったし、期待にときめく心で彼女の魅力はいっそう輝きを増していた。 顔や襟もとにさす赤み、静かな胸の高まり、ときおり幻想にふける眼ざし、すべてが彼女の小さな胸におこっているかすかな動揺をあらわしていた。叔母たちは絶えず彼女のまわ...
男爵は生れつきどんな男でしたか。
男爵は生れつきせっかちな気ぜわしい男でした。
JCRRAG_001116
国語
城は大わらわで彼をむかえるにふさわしい歓迎の準備をしていた。美しい花嫁はなみなみならず念入りに飾りたてられた。例の二人の叔母が彼女の化粧を受けもち、朝のうちいっぱい、彼女の装身具のひとつひとつについて言いあらそいをしていた。当の花嫁は、二人のいさかいを巧みに利用して、自分の好みどおりにしたが、幸いにしてそれは申し分のないものだった。彼女の美しさといったら、世の若い花婿がこれ以上を望むことはとうていできないほどだったし、期待にときめく心で彼女の魅力はいっそう輝きを増していた。 顔や襟もとにさす赤み、静かな胸の高まり、ときおり幻想にふける眼ざし、すべてが彼女の小さな胸におこっているかすかな動揺をあらわしていた。叔母たちは絶えず彼女のまわ...
森には誰の喚声がひびきましたか。
森には猟師たちの喚声がひびきました。
JCRRAG_001117
国語
城は大わらわで彼をむかえるにふさわしい歓迎の準備をしていた。美しい花嫁はなみなみならず念入りに飾りたてられた。例の二人の叔母が彼女の化粧を受けもち、朝のうちいっぱい、彼女の装身具のひとつひとつについて言いあらそいをしていた。当の花嫁は、二人のいさかいを巧みに利用して、自分の好みどおりにしたが、幸いにしてそれは申し分のないものだった。彼女の美しさといったら、世の若い花婿がこれ以上を望むことはとうていできないほどだったし、期待にときめく心で彼女の魅力はいっそう輝きを増していた。 顔や襟もとにさす赤み、静かな胸の高まり、ときおり幻想にふける眼ざし、すべてが彼女の小さな胸におこっているかすかな動揺をあらわしていた。叔母たちは絶えず彼女のまわ...
酒蔵からは何がしこたま運びだされましたか。
酒蔵からはライン酒やフェルネ酒がしこたま運びだされました。
JCRRAG_001118
国語
ランドショートの古城がこうした混乱状態におかれていたとき、オーデンヴァルトのほかの方面では、ひじょうに興味ある光景が展開していた。 フォン・アルテンブルク若伯爵は、落ちついたゆっくりした足どりで、のどかに結婚式への旅をつづけていた。どんな男でも、友人たちが求婚のわずらわしさや不安をいっさい自分の手から取り除いてくれて、しかも花嫁が目的地で待っているのは、晩餐が自分を待ちうけているのと同様たしかなことだとなれば、だれしもそんな足どりで旅をするものだ。彼はヴルツブルクで若い戦友に出あった。相手は国境で勤務を共にしたことのある男で、ヘルマン・フォン・シュタルケンファウストといい、ドイツ騎士団のなかでもっとも勇猛で立派な勇士の一人で、ちょう...
ランドショートの古城が混乱状態におかれていたとき、どこで、ひじょうに興味ある光景が展開していましたか。
ランドショートの古城が混乱状態におかれていたとき、オーデンヴァルトのほかの方面では、ひじょうに興味ある光景が展開していました。
JCRRAG_001119
国語
ランドショートの古城がこうした混乱状態におかれていたとき、オーデンヴァルトのほかの方面では、ひじょうに興味ある光景が展開していた。 フォン・アルテンブルク若伯爵は、落ちついたゆっくりした足どりで、のどかに結婚式への旅をつづけていた。どんな男でも、友人たちが求婚のわずらわしさや不安をいっさい自分の手から取り除いてくれて、しかも花嫁が目的地で待っているのは、晩餐が自分を待ちうけているのと同様たしかなことだとなれば、だれしもそんな足どりで旅をするものだ。彼はヴルツブルクで若い戦友に出あった。相手は国境で勤務を共にしたことのある男で、ヘルマン・フォン・シュタルケンファウストといい、ドイツ騎士団のなかでもっとも勇猛で立派な勇士の一人で、ちょう...
若伯爵はどこで若い戦友に出あいましたか。
若伯爵はヴルツブルクで若い戦友に出あいました。
JCRRAG_001120
国語
ランドショートの古城がこうした混乱状態におかれていたとき、オーデンヴァルトのほかの方面では、ひじょうに興味ある光景が展開していた。 フォン・アルテンブルク若伯爵は、落ちついたゆっくりした足どりで、のどかに結婚式への旅をつづけていた。どんな男でも、友人たちが求婚のわずらわしさや不安をいっさい自分の手から取り除いてくれて、しかも花嫁が目的地で待っているのは、晩餐が自分を待ちうけているのと同様たしかなことだとなれば、だれしもそんな足どりで旅をするものだ。彼はヴルツブルクで若い戦友に出あった。相手は国境で勤務を共にしたことのある男で、ヘルマン・フォン・シュタルケンファウストといい、ドイツ騎士団のなかでもっとも勇猛で立派な勇士の一人で、ちょう...
ヘルマン・フォン・シュタルケンファウストは、どこでもっとも勇猛で立派な勇士の一人でしたか。
ヘルマン・フォン・シュタルケンファウストは、ドイツ騎士団のなかでもっとも勇猛で立派な勇士の一人でした。
JCRRAG_001121
国語
ランドショートの古城がこうした混乱状態におかれていたとき、オーデンヴァルトのほかの方面では、ひじょうに興味ある光景が展開していた。 フォン・アルテンブルク若伯爵は、落ちついたゆっくりした足どりで、のどかに結婚式への旅をつづけていた。どんな男でも、友人たちが求婚のわずらわしさや不安をいっさい自分の手から取り除いてくれて、しかも花嫁が目的地で待っているのは、晩餐が自分を待ちうけているのと同様たしかなことだとなれば、だれしもそんな足どりで旅をするものだ。彼はヴルツブルクで若い戦友に出あった。相手は国境で勤務を共にしたことのある男で、ヘルマン・フォン・シュタルケンファウストといい、ドイツ騎士団のなかでもっとも勇猛で立派な勇士の一人で、ちょう...
若い友人たちは、何を語りあいましたか。
若い友人たちは、自分たちの過去の冒険や武運のことを残らず語りあいました。
JCRRAG_001122
国語
ランドショートの古城がこうした混乱状態におかれていたとき、オーデンヴァルトのほかの方面では、ひじょうに興味ある光景が展開していた。 フォン・アルテンブルク若伯爵は、落ちついたゆっくりした足どりで、のどかに結婚式への旅をつづけていた。どんな男でも、友人たちが求婚のわずらわしさや不安をいっさい自分の手から取り除いてくれて、しかも花嫁が目的地で待っているのは、晩餐が自分を待ちうけているのと同様たしかなことだとなれば、だれしもそんな足どりで旅をするものだ。彼はヴルツブルクで若い戦友に出あった。相手は国境で勤務を共にしたことのある男で、ヘルマン・フォン・シュタルケンファウストといい、ドイツ騎士団のなかでもっとも勇猛で立派な勇士の一人で、ちょう...
彼らはいつヴルツブルクを発ちましたか。
彼らは朝早くヴルツブルクを発ちました。
JCRRAG_001123
国語
このようにして彼らはオーデンヴァルトの山中にはいり、そのなかでも一番ものさびしい、うっそうと樹木の生いしげった山路を越えかかっていた。周知のように、ドイツの森林にはいつも盗賊がはびこっていたが、それはドイツの城に幽霊がよく出没するのとおなじことである。それに当時は解散した兵士の群が国じゅうを流れあるいていたので、こんな盗賊がことに多かった。それだから、この騎士たちが、こうした無頼漢の一味に森の真中で襲われたといっても、別におどろくべきことではあるまい。彼らは勇ましく防いだものの、危くうち負かされそうになった。だが、ちょうどそのとき伯爵の従者が到着し、助太刀しようとした。盗賊たちは彼らを見て逃げだしたが、そのときすでに伯爵は致命傷を負...
ドイツの森林にはいつも何がはびこっていましたか。
ドイツの森林にはいつも盗賊がはびこっていました。
JCRRAG_001124
国語
このようにして彼らはオーデンヴァルトの山中にはいり、そのなかでも一番ものさびしい、うっそうと樹木の生いしげった山路を越えかかっていた。周知のように、ドイツの森林にはいつも盗賊がはびこっていたが、それはドイツの城に幽霊がよく出没するのとおなじことである。それに当時は解散した兵士の群が国じゅうを流れあるいていたので、こんな盗賊がことに多かった。それだから、この騎士たちが、こうした無頼漢の一味に森の真中で襲われたといっても、別におどろくべきことではあるまい。彼らは勇ましく防いだものの、危くうち負かされそうになった。だが、ちょうどそのとき伯爵の従者が到着し、助太刀しようとした。盗賊たちは彼らを見て逃げだしたが、そのときすでに伯爵は致命傷を負...
当時は何の群が国じゅうを流れあるいていましたか。
当時は解散した兵士の群が国じゅうを流れあるいていました。
JCRRAG_001125
国語
このようにして彼らはオーデンヴァルトの山中にはいり、そのなかでも一番ものさびしい、うっそうと樹木の生いしげった山路を越えかかっていた。周知のように、ドイツの森林にはいつも盗賊がはびこっていたが、それはドイツの城に幽霊がよく出没するのとおなじことである。それに当時は解散した兵士の群が国じゅうを流れあるいていたので、こんな盗賊がことに多かった。それだから、この騎士たちが、こうした無頼漢の一味に森の真中で襲われたといっても、別におどろくべきことではあるまい。彼らは勇ましく防いだものの、危くうち負かされそうになった。だが、ちょうどそのとき伯爵の従者が到着し、助太刀しようとした。盗賊たちは彼らを見て逃げだしたが、そのときすでに伯爵は致命傷を負...
盗賊たちが伯爵の従者を見て逃げ出したとき、誰が致命傷を負っていましたか。
盗賊たちが伯爵の従者を見て逃げ出したとき、伯爵が致命傷を負っていました。
JCRRAG_001126
国語
このようにして彼らはオーデンヴァルトの山中にはいり、そのなかでも一番ものさびしい、うっそうと樹木の生いしげった山路を越えかかっていた。周知のように、ドイツの森林にはいつも盗賊がはびこっていたが、それはドイツの城に幽霊がよく出没するのとおなじことである。それに当時は解散した兵士の群が国じゅうを流れあるいていたので、こんな盗賊がことに多かった。それだから、この騎士たちが、こうした無頼漢の一味に森の真中で襲われたといっても、別におどろくべきことではあるまい。彼らは勇ましく防いだものの、危くうち負かされそうになった。だが、ちょうどそのとき伯爵の従者が到着し、助太刀しようとした。盗賊たちは彼らを見て逃げだしたが、そのときすでに伯爵は致命傷を負...
伯爵はどこに運びかえされましたか。
伯爵はヴルツブルクの町へ運びかえされました。
JCRRAG_001127
国語
シュタルケンファウストは嘆息して、武士の涙を注いで友人の時ならぬ非運を悼んだ。それから自分が引きうけた厄介な使命のことをしみじみと考えた。彼の心は重く、頭は混乱した。招かれぬ客として敵意のあるひとびとのなかにあらわれ、そしてその人たちの希望をふみにじるようなことを知らせて、祝宴をしめっぽくしなければならないのだ。それにもかかわらず、彼の心には、ある好奇心がささやいて、カッツェンエレンボーゲンの名高い美人で、それほどまでに用心ぶかく世間からへだてられていた人をひとめ見たいと思っていた。彼は女性の熱烈な崇拝者であり、また、その性格には、奇癖と山気とがいくらかあり、そのために変った冒険ならどんなことでも好きだった。  出発に先立って、彼は...
シュタルケンファウストは何を悼みましたか。
シュタルケンファウストは友人の時ならぬ非運を悼みました。
JCRRAG_001128
国語
シュタルケンファウストは嘆息して、武士の涙を注いで友人の時ならぬ非運を悼んだ。それから自分が引きうけた厄介な使命のことをしみじみと考えた。彼の心は重く、頭は混乱した。招かれぬ客として敵意のあるひとびとのなかにあらわれ、そしてその人たちの希望をふみにじるようなことを知らせて、祝宴をしめっぽくしなければならないのだ。それにもかかわらず、彼の心には、ある好奇心がささやいて、カッツェンエレンボーゲンの名高い美人で、それほどまでに用心ぶかく世間からへだてられていた人をひとめ見たいと思っていた。彼は女性の熱烈な崇拝者であり、また、その性格には、奇癖と山気とがいくらかあり、そのために変った冒険ならどんなことでも好きだった。  出発に先立って、彼は...
何がとっくに焼けすぎていましたか。
肉がとっくに焼けすぎていました。
JCRRAG_001129
国語
シュタルケンファウストは嘆息して、武士の涙を注いで友人の時ならぬ非運を悼んだ。それから自分が引きうけた厄介な使命のことをしみじみと考えた。彼の心は重く、頭は混乱した。招かれぬ客として敵意のあるひとびとのなかにあらわれ、そしてその人たちの希望をふみにじるようなことを知らせて、祝宴をしめっぽくしなければならないのだ。それにもかかわらず、彼の心には、ある好奇心がささやいて、カッツェンエレンボーゲンの名高い美人で、それほどまでに用心ぶかく世間からへだてられていた人をひとめ見たいと思っていた。彼は女性の熱烈な崇拝者であり、また、その性格には、奇癖と山気とがいくらかあり、そのために変った冒険ならどんなことでも好きだった。  出発に先立って、彼は...
シュタルケンファウストは何の熱烈な崇拝者でしたか。
シュタルケンファウストは女性の熱烈な崇拝者でした。
JCRRAG_001130
国語
跳ね橋がもはや下ろされていて、その見知らぬ人は城門の前に進んでいた。彼は背の高い立派な騎士で、黒い馬にまたがっていた。顔色は青ざめていたが、輝かしい神秘的な眼をしていて、堂々としたうちにもうち沈んだところがあった。男爵は彼がこのように簡単なひとりぼっちの旅姿でやってきたことに、いささか気分を悪くした。男爵の威厳をしめそうとする気もちが一瞬きずつけられた。この客の有様はこの重大な場合に正式の礼を欠くものではないか、縁をむすぼうとしている相手の大切な家柄に対しても、敬意が足りないではないか、と彼は考えたくなった。とはいえ、男爵は、相手が若さのためにはやる心をおさえきれず、供のものたちよりも先に着いたに違いないときめて自分をなぐさめた。 ...
何がもはや下ろされていましたか。
跳ね橋がもはや下ろされていました。
JCRRAG_001131
国語
あさぼらけ 砂東 塩  トウヒコウしよう――と、凪は言った。中学校の帰り道のことだ。  頭の中で「トウヒコウ」が「トウ飛行」に変わる。脳が「逃避行」と浮かれた誤字変換を上書きした。 「逃げるの?」 「全部捨てて自由になりたい。歩は今の生活が窮屈じゃない?」  窮屈だろうか、と歩は考えた。  朝起きた頃に母親は「行ってきます」と家を出ていく。歩は一人で朝食をすませて学校。いつもどおりの顔ぶれ、いつもと同じやりとり、凪だけが異質に映る教室。家に帰ったら一人で夕飯。部屋でくつろいでいると「ただいま」と母親の声。彼女がお風呂に入っているうちに料理を温め、一緒にテレビを観て一日が終わる。  歩がベッドに入って目を閉じると、毎晩のように凪の顔...
母親はいつ家を出ていきますか。
母親は朝起きた頃に家を出ていきます。
JCRRAG_001132
国語
「行こうか」  歩が凪に揺り起こされて時計を見ると、時刻は午前2時を回っていた。記憶にあるのは0時42分のスマホ表示。日付が変わっても外からは笑い声が聞こえていて、知らないうちに眠ってしまったようだった。  凪は半袖の上にパーカーを羽織り、懐中電灯を手にリビングを出ていく。玄関で虫除けスプレーを吹きつけ、ドアを開けると波の音が耳に飛び込んできた。外灯の明かりがポツポツと道を照らしているだけで、まわりの家は暗く静まっている。 「凪はずっと起きてた?」  歩が問うと、凪は答えた。 「起きてたよ。歩がよだれ垂らしてるとこ、写真に撮っといた」 「えっ」  嘘だよ、と凪は笑う。道を行くと小さな駐車場があり、そこを抜けて砂浜に降りた。  月は低...
歩が凪の隣に腰をおろすと、凪は何をしてきましたか。
歩が凪の隣に腰をおろすと、凪は肩に頭をのせてきました。
JCRRAG_001133
国語
歩が凪の家のチャイムを鳴らしたのは、約束の夜9時ちょうどだった。  潮の香りが鼻先をかすめる。風は生ぬるく、家の裏手から笑い声が聞こえた。パチパチと火花が爆ぜる音。見上げると一面に星がひしめきあって、視界を星空だけにしようと体をそらしたらガチャと音がした。 「歩、何やってんの?」 「星、きれいだなあと思って」  そらした背を戻すと、ワンピースを着た凪が立っていた。水色の生地に、腰から下は淡いピンク色のレースが幾重にも重ねられ、風に揺られてヒラヒラ踊っている。 「凪、その格好……」  凪は答える代わりに手を握ってきた。 「今、海に行っても大学生がいるから入って」  何度かお邪魔したことのあるリビングに、いつもは置かれていない姿見があっ...
海には誰がいますか。
海には大学生がいます。
JCRRAG_001134
国語
歩が凪の家のチャイムを鳴らしたのは、約束の夜9時ちょうどだった。  潮の香りが鼻先をかすめる。風は生ぬるく、家の裏手から笑い声が聞こえた。パチパチと火花が爆ぜる音。見上げると一面に星がひしめきあって、視界を星空だけにしようと体をそらしたらガチャと音がした。 「歩、何やってんの?」 「星、きれいだなあと思って」  そらした背を戻すと、ワンピースを着た凪が立っていた。水色の生地に、腰から下は淡いピンク色のレースが幾重にも重ねられ、風に揺られてヒラヒラ踊っている。 「凪、その格好……」  凪は答える代わりに手を握ってきた。 「今、海に行っても大学生がいるから入って」  何度かお邪魔したことのあるリビングに、いつもは置かれていない姿見があっ...
歩が凪の家のチャイムを鳴らしたのは、何時ちょうどでしたか。
歩が凪の家のチャイムを鳴らしたのは、夜9時ちょうどでした。
JCRRAG_001135
国語
「行こうか」  歩が凪に揺り起こされて時計を見ると、時刻は午前2時を回っていた。記憶にあるのは0時42分のスマホ表示。日付が変わっても外からは笑い声が聞こえていて、知らないうちに眠ってしまったようだった。  凪は半袖の上にパーカーを羽織り、懐中電灯を手にリビングを出ていく。玄関で虫除けスプレーを吹きつけ、ドアを開けると波の音が耳に飛び込んできた。外灯の明かりがポツポツと道を照らしているだけで、まわりの家は暗く静まっている。 「凪はずっと起きてた?」  歩が問うと、凪は答えた。 「起きてたよ。歩がよだれ垂らしてるとこ、写真に撮っといた」 「えっ」  嘘だよ、と凪は笑う。道を行くと小さな駐車場があり、そこを抜けて砂浜に降りた。  月は低...
凪は何を手にリビングを出ていきますか。
凪は懐中電灯を手にリビングを出ていきます。
JCRRAG_001136
国語
歩が凪の家のチャイムを鳴らしたのは、約束の夜9時ちょうどだった。  潮の香りが鼻先をかすめる。風は生ぬるく、家の裏手から笑い声が聞こえた。パチパチと火花が爆ぜる音。見上げると一面に星がひしめきあって、視界を星空だけにしようと体をそらしたらガチャと音がした。 「歩、何やってんの?」 「星、きれいだなあと思って」  そらした背を戻すと、ワンピースを着た凪が立っていた。水色の生地に、腰から下は淡いピンク色のレースが幾重にも重ねられ、風に揺られてヒラヒラ踊っている。 「凪、その格好……」  凪は答える代わりに手を握ってきた。 「今、海に行っても大学生がいるから入って」  何度かお邪魔したことのあるリビングに、いつもは置かれていない姿見があっ...
誰が凪が着ていたワンピースを演劇で使いたいと言っているのですか。
いとこが、凪が着ていたワンピースを演劇で使いたいと言っています。
JCRRAG_001137
国語
「行こうか」  歩が凪に揺り起こされて時計を見ると、時刻は午前2時を回っていた。記憶にあるのは0時42分のスマホ表示。日付が変わっても外からは笑い声が聞こえていて、知らないうちに眠ってしまったようだった。  凪は半袖の上にパーカーを羽織り、懐中電灯を手にリビングを出ていく。玄関で虫除けスプレーを吹きつけ、ドアを開けると波の音が耳に飛び込んできた。外灯の明かりがポツポツと道を照らしているだけで、まわりの家は暗く静まっている。 「凪はずっと起きてた?」  歩が問うと、凪は答えた。 「起きてたよ。歩がよだれ垂らしてるとこ、写真に撮っといた」 「えっ」  嘘だよ、と凪は笑う。道を行くと小さな駐車場があり、そこを抜けて砂浜に降りた。  月は低...
歩が凪に揺り起こされて時計を見ると、時刻は何時を回っていましたか。
歩が凪に揺り起こされて時計を見ると、時刻は午前2時を回っていました。
JCRRAG_001138
国語
あさぼらけ 砂東 塩  トウヒコウしよう――と、凪は言った。中学校の帰り道のことだ。  頭の中で「トウヒコウ」が「トウ飛行」に変わる。脳が「逃避行」と浮かれた誤字変換を上書きした。 「逃げるの?」 「全部捨てて自由になりたい。歩は今の生活が窮屈じゃない?」  窮屈だろうか、と歩は考えた。  朝起きた頃に母親は「行ってきます」と家を出ていく。歩は一人で朝食をすませて学校。いつもどおりの顔ぶれ、いつもと同じやりとり、凪だけが異質に映る教室。家に帰ったら一人で夕飯。部屋でくつろいでいると「ただいま」と母親の声。彼女がお風呂に入っているうちに料理を温め、一緒にテレビを観て一日が終わる。  歩がベッドに入って目を閉じると、毎晩のように凪の顔...
歩が母親にメールすると、どんな返事が返ってきましたか。
歩が母親にメールすると、凪のご両親によろしくと返ってきました。
JCRRAG_001139
国語
「行こうか」  歩が凪に揺り起こされて時計を見ると、時刻は午前2時を回っていた。記憶にあるのは0時42分のスマホ表示。日付が変わっても外からは笑い声が聞こえていて、知らないうちに眠ってしまったようだった。  凪は半袖の上にパーカーを羽織り、懐中電灯を手にリビングを出ていく。玄関で虫除けスプレーを吹きつけ、ドアを開けると波の音が耳に飛び込んできた。外灯の明かりがポツポツと道を照らしているだけで、まわりの家は暗く静まっている。 「凪はずっと起きてた?」  歩が問うと、凪は答えた。 「起きてたよ。歩がよだれ垂らしてるとこ、写真に撮っといた」 「えっ」  嘘だよ、と凪は笑う。道を行くと小さな駐車場があり、そこを抜けて砂浜に降りた。  月は低...
凪の声は、どこから聞こえて来るようでしたか。
凪の声は、地球の真ん中へんから聞こえて来るようでした。
JCRRAG_001140
国語
共食い金魚 砂東 塩  ぬるく、ゆるやかに対流する閉じた世界。水のなかで食いちぎられた尾びれを揺らしながらプラスチック越しに見える景色。小さな魚たちは、空気の充満したこの重苦しい世界に憧れたりするのだろうか。  頭上に浮かぶ餌、エアポンプから排出される酸素。プラスチックでできた水草は光を受けても光合成しない。薄暗い部屋の隅、小さな魚たちは小さな水槽のなかで数枚の人工の草陰に隠れる。けれどあの大きな赤い生き物はそれを押しのけ、ぬるく濁った水とともにすべてを飲み込んでしまう。  丸飲みされて、溶けて、排出される。  ◇  寝苦しさに目が覚めた。首筋に張り付いた髪を無造作にかきあげたその手で鎖骨から胸元までを拭う。じっとりと濡れ...
小さな魚たちは小さな水槽のなかで何に隠れますか。
小さな魚たちは小さな水槽のなかで数枚の人工の草陰に隠れます。
JCRRAG_001141
国語
 真夏のある日、起きたら出目金が消えていた。ゆらゆらと二匹の赤い金魚が泳ぐその水槽の、水草もどきのプラスチックの陰に、かすかに元の姿を想像できる、透明な骨のようなものが沈んでいた。その骨もいつしかどこかへ見えなくなった。  私は、朝起きて、洗濯をして、食事の支度をして二人分の弁当を詰める。二匹の金魚に餌をやり、九時から三時のパートを終えて、更衣室で世間話をして職場を後にする。買い物をして、干してある洗濯ものを片付けて、軽く掃除。夕飯の支度をして、お風呂を沸かして、金魚の餌。  悠々と泳ぐ金魚は、金魚を食べた金魚。憎々しさをおぼえながら、それでも毎日毎日餌をやり続ける。夕暮れ空のような朱色は時おり光を反射して金色に輝く。そうして世...
どんな日に出目金は消えていましたか。
真夏のある日に出目金は消えていました。
JCRRAG_001142
国語
共食い金魚 砂東 塩  ぬるく、ゆるやかに対流する閉じた世界。水のなかで食いちぎられた尾びれを揺らしながらプラスチック越しに見える景色。小さな魚たちは、空気の充満したこの重苦しい世界に憧れたりするのだろうか。  頭上に浮かぶ餌、エアポンプから排出される酸素。プラスチックでできた水草は光を受けても光合成しない。薄暗い部屋の隅、小さな魚たちは小さな水槽のなかで数枚の人工の草陰に隠れる。けれどあの大きな赤い生き物はそれを押しのけ、ぬるく濁った水とともにすべてを飲み込んでしまう。  丸飲みされて、溶けて、排出される。  ◇  寝苦しさに目が覚めた。首筋に張り付いた髪を無造作にかきあげたその手で鎖骨から胸元までを拭う。じっとりと濡れ...
私と夫は結婚何年目ですか。
私と夫は結婚十一年目です。
JCRRAG_001143
国語
共食い金魚 砂東 塩  ぬるく、ゆるやかに対流する閉じた世界。水のなかで食いちぎられた尾びれを揺らしながらプラスチック越しに見える景色。小さな魚たちは、空気の充満したこの重苦しい世界に憧れたりするのだろうか。  頭上に浮かぶ餌、エアポンプから排出される酸素。プラスチックでできた水草は光を受けても光合成しない。薄暗い部屋の隅、小さな魚たちは小さな水槽のなかで数枚の人工の草陰に隠れる。けれどあの大きな赤い生き物はそれを押しのけ、ぬるく濁った水とともにすべてを飲み込んでしまう。  丸飲みされて、溶けて、排出される。  ◇  寝苦しさに目が覚めた。首筋に張り付いた髪を無造作にかきあげたその手で鎖骨から胸元までを拭う。じっとりと濡れ...
私たちは何を買ってフラフラ歩きましたか。
私たちはかき氷を買ってフラフラ歩きました。
JCRRAG_001144
国語
 真夏のある日、起きたら出目金が消えていた。ゆらゆらと二匹の赤い金魚が泳ぐその水槽の、水草もどきのプラスチックの陰に、かすかに元の姿を想像できる、透明な骨のようなものが沈んでいた。その骨もいつしかどこかへ見えなくなった。  私は、朝起きて、洗濯をして、食事の支度をして二人分の弁当を詰める。二匹の金魚に餌をやり、九時から三時のパートを終えて、更衣室で世間話をして職場を後にする。買い物をして、干してある洗濯ものを片付けて、軽く掃除。夕飯の支度をして、お風呂を沸かして、金魚の餌。  悠々と泳ぐ金魚は、金魚を食べた金魚。憎々しさをおぼえながら、それでも毎日毎日餌をやり続ける。夕暮れ空のような朱色は時おり光を反射して金色に輝く。そうして世...
私は何人分の弁当を詰めるのですか。
私は二人分の弁当を詰めます。
JCRRAG_001145
国語
 真夏のある日、起きたら出目金が消えていた。ゆらゆらと二匹の赤い金魚が泳ぐその水槽の、水草もどきのプラスチックの陰に、かすかに元の姿を想像できる、透明な骨のようなものが沈んでいた。その骨もいつしかどこかへ見えなくなった。  私は、朝起きて、洗濯をして、食事の支度をして二人分の弁当を詰める。二匹の金魚に餌をやり、九時から三時のパートを終えて、更衣室で世間話をして職場を後にする。買い物をして、干してある洗濯ものを片付けて、軽く掃除。夕飯の支度をして、お風呂を沸かして、金魚の餌。  悠々と泳ぐ金魚は、金魚を食べた金魚。憎々しさをおぼえながら、それでも毎日毎日餌をやり続ける。夕暮れ空のような朱色は時おり光を反射して金色に輝く。そうして世...
私はホームセンターで何を買いましたか。
私はホームセンターでひと回り大きい水槽を買いました。
JCRRAG_001146
国語
前線都市 AfterNotes 第1章 重峰イノリという機構について 第1章 第1節「Prologue」    彼らは、よく晴れた夏の日に訪れた。  かつて日本と呼ばれていた島国の、工業地帯が広がる田舎町。その中央に、突如として地下深くまで続く大穴が開いたのだ。地盤沈下か、あるいは埋め立て工事の際に欠陥があったのかと、政府が調査計画を立て始めたころ。彼らはずるりと穴の中から這い出した。  怪物らしさはそのままに輪郭だけ人間に似せたような歪な容姿。おぞましい呻き声。人知を超えた異能力。なにより、手当たり次第にヒトを食い荒らす凶悪性。  その「外敵」を恐れた人々は現代科学の総力を上げてとある「生体兵器」を作り出し、外敵諸共封じ込める...
イノリの首には何がかけられていましたか。
イノリの首には白銀のロザリオがかけられていました。
JCRRAG_001147
国語
第2章 神崎ルカの長い1日 第2章 第1節「東の魔術師」  前線都市東部中央、通称「研究特区」。 その食堂で、魔術師・神崎ルカは大きく伸びをした。生活補助ロボットが管理運営する食堂内に、他の魔術師の姿は無い。朝食にしても昼食にしてもひどく中途半端な時間帯だからだろう。では何故彼がここにいるのかと言えば、単純に夜間警戒の当番明けで食事を取り損ねていたからである。交代時間ギリギリまで外敵を迎撃していたため魔力残量は残り30パーセントを下回り、彼の愛機である武装端末『エリック』も、フルパワーで連続稼働した影響により性能が低下し始めている。要するに彼も彼の武器も、一仕事終えたばかりで疲れ切っていたのだった。  1時間程前に攻撃を受け骨折し、...
前線都市東部中央の通称は何ですか。
前線都市東部中央の通称は「研究特区」です。
JCRRAG_001148
国語
第2章 神崎ルカの長い1日 第2章 第1節「東の魔術師」  前線都市東部中央、通称「研究特区」。 その食堂で、魔術師・神崎ルカは大きく伸びをした。生活補助ロボットが管理運営する食堂内に、他の魔術師の姿は無い。朝食にしても昼食にしてもひどく中途半端な時間帯だからだろう。では何故彼がここにいるのかと言えば、単純に夜間警戒の当番明けで食事を取り損ねていたからである。交代時間ギリギリまで外敵を迎撃していたため魔力残量は残り30パーセントを下回り、彼の愛機である武装端末『エリック』も、フルパワーで連続稼働した影響により性能が低下し始めている。要するに彼も彼の武器も、一仕事終えたばかりで疲れ切っていたのだった。  1時間程前に攻撃を受け骨折し、...
ルカは誰の直属の部下にして副官ですか。
ルカは大鏡リクの直属の部下にして副官です。
JCRRAG_001149
国語
前線都市 AfterNotes 第1章 重峰イノリという機構について 第1章 第1節「Prologue」    彼らは、よく晴れた夏の日に訪れた。  かつて日本と呼ばれていた島国の、工業地帯が広がる田舎町。その中央に、突如として地下深くまで続く大穴が開いたのだ。地盤沈下か、あるいは埋め立て工事の際に欠陥があったのかと、政府が調査計画を立て始めたころ。彼らはずるりと穴の中から這い出した。  怪物らしさはそのままに輪郭だけ人間に似せたような歪な容姿。おぞましい呻き声。人知を超えた異能力。なにより、手当たり次第にヒトを食い荒らす凶悪性。  その「外敵」を恐れた人々は現代科学の総力を上げてとある「生体兵器」を作り出し、外敵諸共封じ込める...
重峰イノリの瞳は何色ですか。
重峰イノリの瞳は空色です。
JCRRAG_001150
国語
前線都市 AfterNotes 第1章 重峰イノリという機構について 第1章 第1節「Prologue」    彼らは、よく晴れた夏の日に訪れた。  かつて日本と呼ばれていた島国の、工業地帯が広がる田舎町。その中央に、突如として地下深くまで続く大穴が開いたのだ。地盤沈下か、あるいは埋め立て工事の際に欠陥があったのかと、政府が調査計画を立て始めたころ。彼らはずるりと穴の中から這い出した。  怪物らしさはそのままに輪郭だけ人間に似せたような歪な容姿。おぞましい呻き声。人知を超えた異能力。なにより、手当たり次第にヒトを食い荒らす凶悪性。  その「外敵」を恐れた人々は現代科学の総力を上げてとある「生体兵器」を作り出し、外敵諸共封じ込める...
居住棟と教会は何に隔てられていますか。
居住棟と教会は重い扉一枚に隔てられています。
JCRRAG_001151
国語
薬は効き、食生活もかなり気をつけていたおかげか、体は順調に回復した。貰った薬は飲みきり、それでも軽い下痢だけが気になったので、わたしは下心を隠しつつ、またあの診療所を訪れた。  相変わらずひと気が無く、すぐに診察室に呼ばれる。蛇ノ目先生はわたしを覚えていてくれた。 「浜さん髪切ったんですか」  そう、今日までの一週間のうちにわたしは髪を整えた。異性に気づかれると大変うれしい。意識して少し髪を触ってしまう。 「お似合いですよ」 「いやあ、蛇ノ目先生みたいにきれいな方に褒められると照れますね」 「お上手ですね、浜さん」  にこにこと笑って軽く流されたがそれすら嬉しい。 「いやいや、そんな美人がこのひと気のないビルで診療してるなんて、大丈...
わたしはどこに行くのが習慣なのですか。
わたしはスポーツクラブに行くのが習慣です。
JCRRAG_001152
国語
第2章 神崎ルカの長い1日 第2章 第1節「東の魔術師」  前線都市東部中央、通称「研究特区」。 その食堂で、魔術師・神崎ルカは大きく伸びをした。生活補助ロボットが管理運営する食堂内に、他の魔術師の姿は無い。朝食にしても昼食にしてもひどく中途半端な時間帯だからだろう。では何故彼がここにいるのかと言えば、単純に夜間警戒の当番明けで食事を取り損ねていたからである。交代時間ギリギリまで外敵を迎撃していたため魔力残量は残り30パーセントを下回り、彼の愛機である武装端末『エリック』も、フルパワーで連続稼働した影響により性能が低下し始めている。要するに彼も彼の武器も、一仕事終えたばかりで疲れ切っていたのだった。  1時間程前に攻撃を受け骨折し、...
食堂は何ロボットが管理運営していますか。
食堂は生活補助ロボットが管理運営しています。
JCRRAG_001153
国語
第2章 神崎ルカの長い1日 第2章 第1節「東の魔術師」  前線都市東部中央、通称「研究特区」。 その食堂で、魔術師・神崎ルカは大きく伸びをした。生活補助ロボットが管理運営する食堂内に、他の魔術師の姿は無い。朝食にしても昼食にしてもひどく中途半端な時間帯だからだろう。では何故彼がここにいるのかと言えば、単純に夜間警戒の当番明けで食事を取り損ねていたからである。交代時間ギリギリまで外敵を迎撃していたため魔力残量は残り30パーセントを下回り、彼の愛機である武装端末『エリック』も、フルパワーで連続稼働した影響により性能が低下し始めている。要するに彼も彼の武器も、一仕事終えたばかりで疲れ切っていたのだった。  1時間程前に攻撃を受け骨折し、...
監視塔が破壊されると一時的に何が失われますか。
監視塔が破壊されると一時的に人間たちの“目”が失われます。
JCRRAG_001154
国語
第2章 神崎ルカの長い1日 第2章 第1節「東の魔術師」  前線都市東部中央、通称「研究特区」。 その食堂で、魔術師・神崎ルカは大きく伸びをした。生活補助ロボットが管理運営する食堂内に、他の魔術師の姿は無い。朝食にしても昼食にしてもひどく中途半端な時間帯だからだろう。では何故彼がここにいるのかと言えば、単純に夜間警戒の当番明けで食事を取り損ねていたからである。交代時間ギリギリまで外敵を迎撃していたため魔力残量は残り30パーセントを下回り、彼の愛機である武装端末『エリック』も、フルパワーで連続稼働した影響により性能が低下し始めている。要するに彼も彼の武器も、一仕事終えたばかりで疲れ切っていたのだった。  1時間程前に攻撃を受け骨折し、...
ぷらぷらと床から浮いた両足を揺らして笑っているのは誰ですか。
ぷらぷらと床から浮いた両足を揺らして笑っているのはリクです。
JCRRAG_001155
国語
今朝の夢・お菓子のお姫様 田井田かわず  すべてがお菓子でできている王国がありました。その国の家はみんな、クッキーやウエハースを組み飴でつないで、外側には砂糖を塗って作られていました。家具も同じようにお菓子で作られ、人々は朝も昼も、そして夜もお菓子を食べて暮らしていました。  そんなお菓子の国のお姫様は、お菓子が大嫌いでした。  朝ごはんのコンポートも、昼のケーキバイキングも、お茶の時間も夜だって、とにかくお菓子を見ようともしません。  しかし、そのために体の弱くなってしまったお姫様は、お菓子のように見せかけられたベッドで、一日中本を読み、物思いにふけっていました。本当はお菓子に見たてたベッドや家具さえ嫌でしたが、姫の不健康を悲し...
お菓子の国のお姫様は何が大嫌いでしたか。
お菓子の国のお姫様はお菓子が大嫌いでした。
JCRRAG_001156
国語
今朝の夢・お菓子のお姫様 田井田かわず  すべてがお菓子でできている王国がありました。その国の家はみんな、クッキーやウエハースを組み飴でつないで、外側には砂糖を塗って作られていました。家具も同じようにお菓子で作られ、人々は朝も昼も、そして夜もお菓子を食べて暮らしていました。  そんなお菓子の国のお姫様は、お菓子が大嫌いでした。  朝ごはんのコンポートも、昼のケーキバイキングも、お茶の時間も夜だって、とにかくお菓子を見ようともしません。  しかし、そのために体の弱くなってしまったお姫様は、お菓子のように見せかけられたベッドで、一日中本を読み、物思いにふけっていました。本当はお菓子に見たてたベッドや家具さえ嫌でしたが、姫の不健康を悲し...
王様がいつものように、お城の中の教会で独り祈っていたのは、誰を案じて祈っていましたか。
王様は姫を案じて祈っていました。
JCRRAG_001157
国語
今朝の夢・お菓子のお姫様 田井田かわず  すべてがお菓子でできている王国がありました。その国の家はみんな、クッキーやウエハースを組み飴でつないで、外側には砂糖を塗って作られていました。家具も同じようにお菓子で作られ、人々は朝も昼も、そして夜もお菓子を食べて暮らしていました。  そんなお菓子の国のお姫様は、お菓子が大嫌いでした。  朝ごはんのコンポートも、昼のケーキバイキングも、お茶の時間も夜だって、とにかくお菓子を見ようともしません。  しかし、そのために体の弱くなってしまったお姫様は、お菓子のように見せかけられたベッドで、一日中本を読み、物思いにふけっていました。本当はお菓子に見たてたベッドや家具さえ嫌でしたが、姫の不健康を悲し...
王様が教会で祈りを終えて立ち上がったときに訪れてきた人は、何で足の先まで覆っていましたか。
王様が教会で祈っていたときに訪れてきた人は、マントで足の先まで覆っていました。
JCRRAG_001158
国語
今朝の夢・お菓子のお姫様 田井田かわず  すべてがお菓子でできている王国がありました。その国の家はみんな、クッキーやウエハースを組み飴でつないで、外側には砂糖を塗って作られていました。家具も同じようにお菓子で作られ、人々は朝も昼も、そして夜もお菓子を食べて暮らしていました。  そんなお菓子の国のお姫様は、お菓子が大嫌いでした。  朝ごはんのコンポートも、昼のケーキバイキングも、お茶の時間も夜だって、とにかくお菓子を見ようともしません。  しかし、そのために体の弱くなってしまったお姫様は、お菓子のように見せかけられたベッドで、一日中本を読み、物思いにふけっていました。本当はお菓子に見たてたベッドや家具さえ嫌でしたが、姫の不健康を悲し...
お姫様の縁談の相手は誰ですか。
お姫様の縁談の相手は隣の国の第二王子様です。
JCRRAG_001159
国語
その日、隣の国の第二王子様はお姫様の寝室に通されました。 「はじめまして。お加減はいかがですか」  王子様は親しみを込めてお姫様に笑顔を向けました。 「はじめまして。遠路はるばるお越し下さり、ありがとうございます。わたしは起きあがるとどうも具合が悪いので、このままで失礼いたします。王子様もさぞお疲れでしょうから、どうぞお座り下さい」  お姫様は表情をピクリとも動かさないまま挨拶をして、王子様にチーズタルトの形をした椅子を勧めました。  王子様はお姫様の丁寧な言葉の裏に冷たい心を感じて、なんと可哀想な人だろうと思い、お姫様を憐れみました。 「可哀想なお姫様。どうしてそうも頑なにお菓子を食べる事を拒まれるのですか」  いくらか他愛のない...
お姫様は何歳ですか。
お姫様は二十歳です。
JCRRAG_001160
国語
今朝の夢・お菓子のお姫様 田井田かわず  すべてがお菓子でできている王国がありました。その国の家はみんな、クッキーやウエハースを組み飴でつないで、外側には砂糖を塗って作られていました。家具も同じようにお菓子で作られ、人々は朝も昼も、そして夜もお菓子を食べて暮らしていました。  そんなお菓子の国のお姫様は、お菓子が大嫌いでした。  朝ごはんのコンポートも、昼のケーキバイキングも、お茶の時間も夜だって、とにかくお菓子を見ようともしません。  しかし、そのために体の弱くなってしまったお姫様は、お菓子のように見せかけられたベッドで、一日中本を読み、物思いにふけっていました。本当はお菓子に見たてたベッドや家具さえ嫌でしたが、姫の不健康を悲し...
お姫様はどのぐらい弱っていますか。
お姫様は布団から起き上がって何かすれば、ほどなく眩暈が起きてしまうほど弱っています。
JCRRAG_001161
国語
その日、隣の国の第二王子様はお姫様の寝室に通されました。 「はじめまして。お加減はいかがですか」  王子様は親しみを込めてお姫様に笑顔を向けました。 「はじめまして。遠路はるばるお越し下さり、ありがとうございます。わたしは起きあがるとどうも具合が悪いので、このままで失礼いたします。王子様もさぞお疲れでしょうから、どうぞお座り下さい」  お姫様は表情をピクリとも動かさないまま挨拶をして、王子様にチーズタルトの形をした椅子を勧めました。  王子様はお姫様の丁寧な言葉の裏に冷たい心を感じて、なんと可哀想な人だろうと思い、お姫様を憐れみました。 「可哀想なお姫様。どうしてそうも頑なにお菓子を食べる事を拒まれるのですか」  いくらか他愛のない...
隣の国の第二王子様はお姫様の丁寧な言葉の裏に何を感じたのですか。
隣の国の第二王子様はお姫様の丁寧な言葉の裏に冷たい心を感じました。
JCRRAG_001162
国語
その日、隣の国の第二王子様はお姫様の寝室に通されました。 「はじめまして。お加減はいかがですか」  王子様は親しみを込めてお姫様に笑顔を向けました。 「はじめまして。遠路はるばるお越し下さり、ありがとうございます。わたしは起きあがるとどうも具合が悪いので、このままで失礼いたします。王子様もさぞお疲れでしょうから、どうぞお座り下さい」  お姫様は表情をピクリとも動かさないまま挨拶をして、王子様にチーズタルトの形をした椅子を勧めました。  王子様はお姫様の丁寧な言葉の裏に冷たい心を感じて、なんと可哀想な人だろうと思い、お姫様を憐れみました。 「可哀想なお姫様。どうしてそうも頑なにお菓子を食べる事を拒まれるのですか」  いくらか他愛のない...
物心ついてほどなく菓子を食べ無くなったお姫様の体は、何歳の頃からその身をそぎ始めましたか。
物心ついてほどなく菓子を食べ無くなったお姫様の体は、六歳の頃からその身をそぎ始めました。
JCRRAG_001163
国語
目が覚めると、泣いていた。 ――思い出せない。 夢の中で出会ったあの人の名前が。顔や声はぼんやりと覚えているのに、名前だけがさっぱりと思い出せない。しかしその後の夢には、何日経ってもあの人が現れる事は無かった。もう一度だけ、あの人に会いたい。その想いに憑りつかれた私は、ある場所にたどり着いた。 『夢魅つ宿』 そこの主人は、人を望む夢に導く不思議な力があるという。「夢見屋」などと呼ばれて、その不思議な力を求める常連の客もいるらしい。にわかには信じ難い話だが、藁にもすがる様な気持ちで、事情を説明した。 「ええ、わかりました。では夜にまた、お伺いしますので。」 宿やの主人はそう言って去っていったが、慣れた様子で受け答えするのですっかり拍子...
『夢魅つ宿』の主人は「何屋」と呼ばれていますか。
『夢魅つ宿』の主人は「夢見屋」と呼ばれています。
JCRRAG_001164
国語
その日、隣の国の第二王子様はお姫様の寝室に通されました。 「はじめまして。お加減はいかがですか」  王子様は親しみを込めてお姫様に笑顔を向けました。 「はじめまして。遠路はるばるお越し下さり、ありがとうございます。わたしは起きあがるとどうも具合が悪いので、このままで失礼いたします。王子様もさぞお疲れでしょうから、どうぞお座り下さい」  お姫様は表情をピクリとも動かさないまま挨拶をして、王子様にチーズタルトの形をした椅子を勧めました。  王子様はお姫様の丁寧な言葉の裏に冷たい心を感じて、なんと可哀想な人だろうと思い、お姫様を憐れみました。 「可哀想なお姫様。どうしてそうも頑なにお菓子を食べる事を拒まれるのですか」  いくらか他愛のない...
遠い国の王子様の瞳の色はどんな色ですか。
遠い国の王子様の瞳の色は色素の薄い灰色です。
JCRRAG_001165
国語
電紙 りりー  今回発表するのはこの「電紙」です。この紙は最新のナノバイオcpuが搭載されて、紙の繊維が小さいコンピューター「電脳繊維」になっています。それぞれの電脳繊維は容量が少ないですが協調性並行処理アルゴリズムによって1。34*10^3[TB/sec]の処理速度を実現しました。  電紙は紙のように扱えます。簡単なペーパークラフトを作るだけで高性能なPCを作ることができます。専用ののりで貼るだけでデーター容量を増やすことができます。従来の「自作」のようにめんどくさい部品の取り付けや、設定はいりません。  電紙は処理熱で自動発電します。電源も大きな空冷ファンも水冷チューブも必要ありません。  電紙はトルクを発生することができます...
電紙には何が搭載されていますか。
電紙には最新のナノバイオcpuが搭載されています。
JCRRAG_001166
国語
目が覚めると、泣いていた。 ――思い出せない。 夢の中で出会ったあの人の名前が。顔や声はぼんやりと覚えているのに、名前だけがさっぱりと思い出せない。しかしその後の夢には、何日経ってもあの人が現れる事は無かった。もう一度だけ、あの人に会いたい。その想いに憑りつかれた私は、ある場所にたどり着いた。 『夢魅つ宿』 そこの主人は、人を望む夢に導く不思議な力があるという。「夢見屋」などと呼ばれて、その不思議な力を求める常連の客もいるらしい。にわかには信じ難い話だが、藁にもすがる様な気持ちで、事情を説明した。 「ええ、わかりました。では夜にまた、お伺いしますので。」 宿やの主人はそう言って去っていったが、慣れた様子で受け答えするのですっかり拍子...
私が眠りに落ちるのを、主人はどのようにして待っていますか。
私が眠りに落ちるのを、主人は正座で待っています。
JCRRAG_001167
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電紙 りりー  今回発表するのはこの「電紙」です。この紙は最新のナノバイオcpuが搭載されて、紙の繊維が小さいコンピューター「電脳繊維」になっています。それぞれの電脳繊維は容量が少ないですが協調性並行処理アルゴリズムによって1。34*10^3[TB/sec]の処理速度を実現しました。  電紙は紙のように扱えます。簡単なペーパークラフトを作るだけで高性能なPCを作ることができます。専用ののりで貼るだけでデーター容量を増やすことができます。従来の「自作」のようにめんどくさい部品の取り付けや、設定はいりません。  電紙は処理熱で自動発電します。電源も大きな空冷ファンも水冷チューブも必要ありません。  電紙はトルクを発生することができます...
電紙はどうやって発電しますか。
電紙は処理熱で自動発電します。
JCRRAG_001168
国語
薬は効き、食生活もかなり気をつけていたおかげか、体は順調に回復した。貰った薬は飲みきり、それでも軽い下痢だけが気になったので、わたしは下心を隠しつつ、またあの診療所を訪れた。  相変わらずひと気が無く、すぐに診察室に呼ばれる。蛇ノ目先生はわたしを覚えていてくれた。 「浜さん髪切ったんですか」  そう、今日までの一週間のうちにわたしは髪を整えた。異性に気づかれると大変うれしい。意識して少し髪を触ってしまう。 「お似合いですよ」 「いやあ、蛇ノ目先生みたいにきれいな方に褒められると照れますね」 「お上手ですね、浜さん」  にこにこと笑って軽く流されたがそれすら嬉しい。 「いやいや、そんな美人がこのひと気のないビルで診療してるなんて、大丈...
裕美はどんな運動に興味を示していましたか?
裕美は体の治癒力を上げる運動に興味を示していました。
JCRRAG_001169
国語
電紙 りりー  今回発表するのはこの「電紙」です。この紙は最新のナノバイオcpuが搭載されて、紙の繊維が小さいコンピューター「電脳繊維」になっています。それぞれの電脳繊維は容量が少ないですが協調性並行処理アルゴリズムによって1。34*10^3[TB/sec]の処理速度を実現しました。  電紙は紙のように扱えます。簡単なペーパークラフトを作るだけで高性能なPCを作ることができます。専用ののりで貼るだけでデーター容量を増やすことができます。従来の「自作」のようにめんどくさい部品の取り付けや、設定はいりません。  電紙は処理熱で自動発電します。電源も大きな空冷ファンも水冷チューブも必要ありません。  電紙はトルクを発生することができます...
電紙が国から規制されたのはいつでしたか?
国から規制されたのは発売から半年もたたない中でした。
JCRRAG_001170
国語
人生が偶然の連続の結果、成功へと到達するなんて、小説の中だけのこと、ぼくはずっとそう考えていた。そんな劇的で幸運な人生を歩けるのは、世界のなかでも、0コンマ01パーセントにも満たないのではないだろうか?   この得体のしれない虫の幼虫も、僕の境遇と大して違いはないだろう。つまり平凡な六等星の生き方だ。  そう、ぼくが、海釣りの餌に、庭木にたかっていた幼虫を使ったのは、むしろ必然のことだった。金が底をついていたのだ。最後の給料、といってもあの会社は、賃金形態も支給日も、きちんとあったものではなかったが、それでも 「今日でやめさせてください」 といったとき、上司兼経理兼人事係りは 「はい。これ、今月分と退職金」 と、十万円を封筒にいれ、...
物置にたくさんあった竿は誰のものでしたか?
物置にたくさんあった竿は亡き父のものでした。
JCRRAG_001171
国語
人生が偶然の連続の結果、成功へと到達するなんて、小説の中だけのこと、ぼくはずっとそう考えていた。そんな劇的で幸運な人生を歩けるのは、世界のなかでも、0コンマ01パーセントにも満たないのではないだろうか?   この得体のしれない虫の幼虫も、僕の境遇と大して違いはないだろう。つまり平凡な六等星の生き方だ。  そう、ぼくが、海釣りの餌に、庭木にたかっていた幼虫を使ったのは、むしろ必然のことだった。金が底をついていたのだ。最後の給料、といってもあの会社は、賃金形態も支給日も、きちんとあったものではなかったが、それでも 「今日でやめさせてください」 といったとき、上司兼経理兼人事係りは 「はい。これ、今月分と退職金」 と、十万円を封筒にいれ、...
リッチな男のボックスには、何が入っていましたか?
リッチな男のボックスには、アイナメやサヨリ、アジが入っていました。
JCRRAG_001172
国語
人生が偶然の連続の結果、成功へと到達するなんて、小説の中だけのこと、ぼくはずっとそう考えていた。そんな劇的で幸運な人生を歩けるのは、世界のなかでも、0コンマ01パーセントにも満たないのではないだろうか?   この得体のしれない虫の幼虫も、僕の境遇と大して違いはないだろう。つまり平凡な六等星の生き方だ。  そう、ぼくが、海釣りの餌に、庭木にたかっていた幼虫を使ったのは、むしろ必然のことだった。金が底をついていたのだ。最後の給料、といってもあの会社は、賃金形態も支給日も、きちんとあったものではなかったが、それでも 「今日でやめさせてください」 といったとき、上司兼経理兼人事係りは 「はい。これ、今月分と退職金」 と、十万円を封筒にいれ、...
ぼくはどれくらいの期間働きましたか?
ぼくは一年七ヶ月間働きました。
JCRRAG_001173
国語
ぼくの家は台地にあった。母によれば由緒ある旧家ということで、樹木の生い茂った敷地はかなり広い。ぼくは、鍵のかかっていない勝手口から入る。クーラーボックスを台所におくと、エプロンをして、さっそく魚をさばきにかかる。  新鮮なうちに下ごしらえをすれば、いたみもなく、いろいろな料理にできる。ぼくのたったひとつのとりえは、料理が好きで、幾分器用なところだろう。手際よくさばき、最後の魚の腹に包丁を入れた時にカチッと刃が何かにあたった。 「ん?」  ぼくは出刃で、そろそろと白い腹を探りながら、開いていく。  刃にあたったのは指輪だった。おおっ! つまんでみると、裏にはアルファベットが刻んである、本物っぽいではないか。マリッジリングだ!  ぼくは...
ぼくの家はどこにありましたか?
ぼくの家は台地にありました。
JCRRAG_001174
国語
ぼくの家は台地にあった。母によれば由緒ある旧家ということで、樹木の生い茂った敷地はかなり広い。ぼくは、鍵のかかっていない勝手口から入る。クーラーボックスを台所におくと、エプロンをして、さっそく魚をさばきにかかる。  新鮮なうちに下ごしらえをすれば、いたみもなく、いろいろな料理にできる。ぼくのたったひとつのとりえは、料理が好きで、幾分器用なところだろう。手際よくさばき、最後の魚の腹に包丁を入れた時にカチッと刃が何かにあたった。 「ん?」  ぼくは出刃で、そろそろと白い腹を探りながら、開いていく。  刃にあたったのは指輪だった。おおっ! つまんでみると、裏にはアルファベットが刻んである、本物っぽいではないか。マリッジリングだ!  ぼくは...
誰が指輪の入っていた瓶を拾いましたか?
今川焼きのあるじが指輪の入っていた瓶を拾いました。
JCRRAG_001175
国語
ぼくの家は台地にあった。母によれば由緒ある旧家ということで、樹木の生い茂った敷地はかなり広い。ぼくは、鍵のかかっていない勝手口から入る。クーラーボックスを台所におくと、エプロンをして、さっそく魚をさばきにかかる。  新鮮なうちに下ごしらえをすれば、いたみもなく、いろいろな料理にできる。ぼくのたったひとつのとりえは、料理が好きで、幾分器用なところだろう。手際よくさばき、最後の魚の腹に包丁を入れた時にカチッと刃が何かにあたった。 「ん?」  ぼくは出刃で、そろそろと白い腹を探りながら、開いていく。  刃にあたったのは指輪だった。おおっ! つまんでみると、裏にはアルファベットが刻んである、本物っぽいではないか。マリッジリングだ!  ぼくは...
ぼくが魚を捌いているときに刃に当たったのは何でしたか?
ぼくが魚を捌いているときに刃に当たったのは指輪でした。
JCRRAG_001176
国語
母のいる施設に着いたときは、ちょうど三時のおやつの少し前であった。スタッフに今川焼きを渡し、みんなのおやつにしてくれ、と告げると、心なしか、施設のなかがほんわりムードになった。  今川焼きの香ばしい、甘いにおいがみんなの気持ちに灯をともしたのかもしれない。あるいは、高齢者にはノスタルジーを感じる食べ物なのだろう。  母は十数人のメンバーとともに、テーブルが6台しつらえてあるホールに集い、それぞれが、大型テレビをぼんやり見たり、隣の人とおしゃべりをしていた。  母は歩くと股関節が痛むのか、車椅子に座っていたが、傍らにいる女性と楽しそうに話している。  ぼくが近づくと、彼女は母と同じ目線でしゃがんでいたが、ぱっと立ち上がった。 「あ、息...
ホールにはテーブルが何台しつらえてありますか?
ホールにはテーブルが6台しつらえてあります。
JCRRAG_001177
国語
母のいる施設に着いたときは、ちょうど三時のおやつの少し前であった。スタッフに今川焼きを渡し、みんなのおやつにしてくれ、と告げると、心なしか、施設のなかがほんわりムードになった。  今川焼きの香ばしい、甘いにおいがみんなの気持ちに灯をともしたのかもしれない。あるいは、高齢者にはノスタルジーを感じる食べ物なのだろう。  母は十数人のメンバーとともに、テーブルが6台しつらえてあるホールに集い、それぞれが、大型テレビをぼんやり見たり、隣の人とおしゃべりをしていた。  母は歩くと股関節が痛むのか、車椅子に座っていたが、傍らにいる女性と楽しそうに話している。  ぼくが近づくと、彼女は母と同じ目線でしゃがんでいたが、ぱっと立ち上がった。 「あ、息...
母は何に座っていましたか?
母は車椅子に座っていました。
JCRRAG_001178
国語
母のいる施設に着いたときは、ちょうど三時のおやつの少し前であった。スタッフに今川焼きを渡し、みんなのおやつにしてくれ、と告げると、心なしか、施設のなかがほんわりムードになった。  今川焼きの香ばしい、甘いにおいがみんなの気持ちに灯をともしたのかもしれない。あるいは、高齢者にはノスタルジーを感じる食べ物なのだろう。  母は十数人のメンバーとともに、テーブルが6台しつらえてあるホールに集い、それぞれが、大型テレビをぼんやり見たり、隣の人とおしゃべりをしていた。  母は歩くと股関節が痛むのか、車椅子に座っていたが、傍らにいる女性と楽しそうに話している。  ぼくが近づくと、彼女は母と同じ目線でしゃがんでいたが、ぱっと立ち上がった。 「あ、息...
ぼくは母に、何を夕飯に食べるよう話しましたか?
ぼくは母に、魚の煮付けを食べるよう話しました。
JCRRAG_001179
国語
次の日、小雨がふっていたが、ぼくは例のリッチな紳士の家にクーラーボックスを届けることにした。ぼくは、そのかさばるボックスを水道できれいに洗い、椅子や竿もまとめ、自転車に積んでいった。  お礼、という誘惑があった。たしか紳士はそういっていた。  名刺の住所は高級住宅地で、ぼくの家からは、5キロほどのところであった。K市は東京には快速で一時間以内にいけるという利便さよりも、閑静な丘陵地のシックな落ち着いた住宅街ということで、古今とわず人気のある土地であった  ぼくが紳士の家をスマホのナビで探し、呼び鈴を押すと、お手伝いらしき女性がでてきた。 「だんな様よりうかがっています」 といって、釣り道具をあずかるという。彼は予測していたとおり、不...
ぼくはリッチな紳士のクーラーボックスを何に積んでいきましたか?
ぼくはリッチな紳士のクーラーボックスを自転車に積んでいきました。
JCRRAG_001180
国語
母のいる施設に着いたときは、ちょうど三時のおやつの少し前であった。スタッフに今川焼きを渡し、みんなのおやつにしてくれ、と告げると、心なしか、施設のなかがほんわりムードになった。  今川焼きの香ばしい、甘いにおいがみんなの気持ちに灯をともしたのかもしれない。あるいは、高齢者にはノスタルジーを感じる食べ物なのだろう。  母は十数人のメンバーとともに、テーブルが6台しつらえてあるホールに集い、それぞれが、大型テレビをぼんやり見たり、隣の人とおしゃべりをしていた。  母は歩くと股関節が痛むのか、車椅子に座っていたが、傍らにいる女性と楽しそうに話している。  ぼくが近づくと、彼女は母と同じ目線でしゃがんでいたが、ぱっと立ち上がった。 「あ、息...
実習生は大学で、何を研究しているのですか?
実習生は大学で、人の味覚と記憶の相関を研究しています。
JCRRAG_001181
国語
次の日、小雨がふっていたが、ぼくは例のリッチな紳士の家にクーラーボックスを届けることにした。ぼくは、そのかさばるボックスを水道できれいに洗い、椅子や竿もまとめ、自転車に積んでいった。  お礼、という誘惑があった。たしか紳士はそういっていた。  名刺の住所は高級住宅地で、ぼくの家からは、5キロほどのところであった。K市は東京には快速で一時間以内にいけるという利便さよりも、閑静な丘陵地のシックな落ち着いた住宅街ということで、古今とわず人気のある土地であった  ぼくが紳士の家をスマホのナビで探し、呼び鈴を押すと、お手伝いらしき女性がでてきた。 「だんな様よりうかがっています」 といって、釣り道具をあずかるという。彼は予測していたとおり、不...
タッパーにいた虫はどうなっていましたか?
タッパーにいた虫はさなぎになっていました。
JCRRAG_001182
国語
展示施設の中ほどにショーケースのような四方をアクリル板で囲った、スペースがあり、その中に生きている蝶が乱舞していた。  ケースには特殊な加工がしてあり、こちらからは蝶がみられるが、蝶からは外が見えず、まるで森のなかにいるように、ありのままの姿で舞う姿が観察されます、という説明書きがあった。この展示会の一番の目玉なのだろう。 「きれい!」  彼女が小走りで近寄った。  腕の部分だけ透ける水色のブラウスを着た彼女は、軽やかに舞う蝶にも見える。ぼくは思わず見とれてしまった。  ああ、それにしてもさえない自分をさらに感じてしまう。こっちは五百円玉大のはげもあるし、さえないニートだ。彼女はどうしてぼくを誘ったのだろう? ぼんやりしながら、彼女...
彼女の車はどのようなものでしたか?
彼女の車は赤いワーゲン・ゴルフでした。
JCRRAG_001183
国語
次の日、小雨がふっていたが、ぼくは例のリッチな紳士の家にクーラーボックスを届けることにした。ぼくは、そのかさばるボックスを水道できれいに洗い、椅子や竿もまとめ、自転車に積んでいった。  お礼、という誘惑があった。たしか紳士はそういっていた。  名刺の住所は高級住宅地で、ぼくの家からは、5キロほどのところであった。K市は東京には快速で一時間以内にいけるという利便さよりも、閑静な丘陵地のシックな落ち着いた住宅街ということで、古今とわず人気のある土地であった  ぼくが紳士の家をスマホのナビで探し、呼び鈴を押すと、お手伝いらしき女性がでてきた。 「だんな様よりうかがっています」 といって、釣り道具をあずかるという。彼は予測していたとおり、不...
彼女の叔父の本職は何ですか?
彼女の叔父の本職は公務員です。
JCRRAG_001184
国語
展示施設の中ほどにショーケースのような四方をアクリル板で囲った、スペースがあり、その中に生きている蝶が乱舞していた。  ケースには特殊な加工がしてあり、こちらからは蝶がみられるが、蝶からは外が見えず、まるで森のなかにいるように、ありのままの姿で舞う姿が観察されます、という説明書きがあった。この展示会の一番の目玉なのだろう。 「きれい!」  彼女が小走りで近寄った。  腕の部分だけ透ける水色のブラウスを着た彼女は、軽やかに舞う蝶にも見える。ぼくは思わず見とれてしまった。  ああ、それにしてもさえない自分をさらに感じてしまう。こっちは五百円玉大のはげもあるし、さえないニートだ。彼女はどうしてぼくを誘ったのだろう? ぼんやりしながら、彼女...
彼女は何を着ていましたか?
彼女は腕の部分だけ透ける水色のブラウスを着ていました。
JCRRAG_001185
国語
行ってしまった。まあ、しかたない。これで終わりか。  ぼくはため息をついた。なんてことない。振り出しにもどっちゃった。この家に一人の生活に。気が向けば、海に向かい……魚をとり、それを料理して、食べて、生きる、もう、釣りに幼虫は使えないけど。  そうだ、いままでがわらしべ長者みたいだったけど、最後は違う、どんでん返し、貧乏と孤独になっておしまい、だ。ぼくはどれくらいそこに立ちん坊していたのだろう?  気がつくと日が傾いてきた。すると、ひらひらと緑色の蝶がどこからともなく飛び始めた。蝶だ! これが……あの蝶か?  まるで、一日の終わりを祝福するように飛んでいる。よくみると、羽の裏側は黄金に輝いている。また、見る方向によっては玉虫色にも輝...
彼女はプラスチックの飼育箱と何を出しましたか?
彼女はプラスチックの飼育箱とフランスパンを出しました。
JCRRAG_001186
国語
展示施設の中ほどにショーケースのような四方をアクリル板で囲った、スペースがあり、その中に生きている蝶が乱舞していた。  ケースには特殊な加工がしてあり、こちらからは蝶がみられるが、蝶からは外が見えず、まるで森のなかにいるように、ありのままの姿で舞う姿が観察されます、という説明書きがあった。この展示会の一番の目玉なのだろう。 「きれい!」  彼女が小走りで近寄った。  腕の部分だけ透ける水色のブラウスを着た彼女は、軽やかに舞う蝶にも見える。ぼくは思わず見とれてしまった。  ああ、それにしてもさえない自分をさらに感じてしまう。こっちは五百円玉大のはげもあるし、さえないニートだ。彼女はどうしてぼくを誘ったのだろう? ぼんやりしながら、彼女...
リッチ紳士は彼女の何にあたりますか?
リッチ紳士は彼女の父です。
JCRRAG_001187
国語
展示施設の中ほどにショーケースのような四方をアクリル板で囲った、スペースがあり、その中に生きている蝶が乱舞していた。  ケースには特殊な加工がしてあり、こちらからは蝶がみられるが、蝶からは外が見えず、まるで森のなかにいるように、ありのままの姿で舞う姿が観察されます、という説明書きがあった。この展示会の一番の目玉なのだろう。 「きれい!」  彼女が小走りで近寄った。  腕の部分だけ透ける水色のブラウスを着た彼女は、軽やかに舞う蝶にも見える。ぼくは思わず見とれてしまった。  ああ、それにしてもさえない自分をさらに感じてしまう。こっちは五百円玉大のはげもあるし、さえないニートだ。彼女はどうしてぼくを誘ったのだろう? ぼんやりしながら、彼女...
ぼくは自転車をどこにおいてきてしまいましたか?
ぼくは自転車をカルチャーセンターにおいてきてしまいました。
JCRRAG_001188
国語
行ってしまった。まあ、しかたない。これで終わりか。  ぼくはため息をついた。なんてことない。振り出しにもどっちゃった。この家に一人の生活に。気が向けば、海に向かい……魚をとり、それを料理して、食べて、生きる、もう、釣りに幼虫は使えないけど。  そうだ、いままでがわらしべ長者みたいだったけど、最後は違う、どんでん返し、貧乏と孤独になっておしまい、だ。ぼくはどれくらいそこに立ちん坊していたのだろう?  気がつくと日が傾いてきた。すると、ひらひらと緑色の蝶がどこからともなく飛び始めた。蝶だ! これが……あの蝶か?  まるで、一日の終わりを祝福するように飛んでいる。よくみると、羽の裏側は黄金に輝いている。また、見る方向によっては玉虫色にも輝...
ぼくは庭にあった何を摘んでサラダをこさえましたか?
ぼくは庭にあったルッコラを摘んでサラダをこさえました。
JCRRAG_001189
国語
行ってしまった。まあ、しかたない。これで終わりか。  ぼくはため息をついた。なんてことない。振り出しにもどっちゃった。この家に一人の生活に。気が向けば、海に向かい……魚をとり、それを料理して、食べて、生きる、もう、釣りに幼虫は使えないけど。  そうだ、いままでがわらしべ長者みたいだったけど、最後は違う、どんでん返し、貧乏と孤独になっておしまい、だ。ぼくはどれくらいそこに立ちん坊していたのだろう?  気がつくと日が傾いてきた。すると、ひらひらと緑色の蝶がどこからともなく飛び始めた。蝶だ! これが……あの蝶か?  まるで、一日の終わりを祝福するように飛んでいる。よくみると、羽の裏側は黄金に輝いている。また、見る方向によっては玉虫色にも輝...
彼女の叔父さんはぼくの家をどうしたいといいだしましたか?
彼女の叔父さんはぼくの家をシーズン中は自然のままの展示場にしたいといいだしました。
JCRRAG_001190
国語
ぼくを引き取ってくれたのは、ちょっと稼ぎの良い独身の男だった。年齢はまだ三十代初めだという彼がどうやって孤児院からぼくを引き取ったのか、ぼくはよく知らない。ただ髪も短く小奇麗な様子だったのもあって、里親として認められたのかもしれない。  ぼくに初めて会いに来た日、彼はさらりとした茶色い前髪を横に流しダークスーツを着て、いかにも会社員といった格好で、ぼくに自己紹介した。 「私はクリス。よろしく」  そのとき握手を交わした彼の掌が、冷たいのにちょっと汗ばんでいたのが印象的だ。  その日の彼はあまり話そうとせず、ぼくの言葉に相槌を打ったり、ときどき投げかけた質問にも短く返すだけだった。ぼくが初対面の男から受けた印象は、無口、無表情、でも無...
ぼくを引き取った男の年齢はいくつですか?
ぼくを引き取った男の年齢は三十代初めです。
JCRRAG_001191
国語
行ってしまった。まあ、しかたない。これで終わりか。  ぼくはため息をついた。なんてことない。振り出しにもどっちゃった。この家に一人の生活に。気が向けば、海に向かい……魚をとり、それを料理して、食べて、生きる、もう、釣りに幼虫は使えないけど。  そうだ、いままでがわらしべ長者みたいだったけど、最後は違う、どんでん返し、貧乏と孤独になっておしまい、だ。ぼくはどれくらいそこに立ちん坊していたのだろう?  気がつくと日が傾いてきた。すると、ひらひらと緑色の蝶がどこからともなく飛び始めた。蝶だ! これが……あの蝶か?  まるで、一日の終わりを祝福するように飛んでいる。よくみると、羽の裏側は黄金に輝いている。また、見る方向によっては玉虫色にも輝...
ぼくはリッチ紳士の何に寝泊まりすることもありましたか?
ぼくはリッチ紳士のクルーザーに寝泊まりすることもありました。
JCRRAG_001192
国語
ぼくを引き取ってくれたのは、ちょっと稼ぎの良い独身の男だった。年齢はまだ三十代初めだという彼がどうやって孤児院からぼくを引き取ったのか、ぼくはよく知らない。ただ髪も短く小奇麗な様子だったのもあって、里親として認められたのかもしれない。  ぼくに初めて会いに来た日、彼はさらりとした茶色い前髪を横に流しダークスーツを着て、いかにも会社員といった格好で、ぼくに自己紹介した。 「私はクリス。よろしく」  そのとき握手を交わした彼の掌が、冷たいのにちょっと汗ばんでいたのが印象的だ。  その日の彼はあまり話そうとせず、ぼくの言葉に相槌を打ったり、ときどき投げかけた質問にも短く返すだけだった。ぼくが初対面の男から受けた印象は、無口、無表情、でも無...
孤児院の女の子たちの間では何が流行っていましたか?
孤児院の女の子たちの間ではあしながおじさんの近代版みたいな本が流行っていました。
JCRRAG_001193
国語
ぼくを引き取ってくれたのは、ちょっと稼ぎの良い独身の男だった。年齢はまだ三十代初めだという彼がどうやって孤児院からぼくを引き取ったのか、ぼくはよく知らない。ただ髪も短く小奇麗な様子だったのもあって、里親として認められたのかもしれない。  ぼくに初めて会いに来た日、彼はさらりとした茶色い前髪を横に流しダークスーツを着て、いかにも会社員といった格好で、ぼくに自己紹介した。 「私はクリス。よろしく」  そのとき握手を交わした彼の掌が、冷たいのにちょっと汗ばんでいたのが印象的だ。  その日の彼はあまり話そうとせず、ぼくの言葉に相槌を打ったり、ときどき投げかけた質問にも短く返すだけだった。ぼくが初対面の男から受けた印象は、無口、無表情、でも無...
ぼくがクリスに引き取られたのは何歳のときですか?
ぼくがクリスに引き取られたのは十一歳のときです。
JCRRAG_001194
国語
キーボードをタップしていたグワスケの指が止まる。パソコンの画面には、長く打ち込まれた文章の羅列がズラリと並んでいた。左手をマウスから離し、まだ湯気が立つコーヒーをすすった。  一息つくと、我が子の様に自分の書いた文章を一通り見て席を立った。ギシギシ言う木製の床を軋ませながら水垢のはびこったキッチンでコップを水に浸す。  昨日も見直ししたし、さっきも軽くだが見直したし誤字脱字はもうないだろう。長く座っていたせいで痛む腰を軽く叩き、印刷を始めた。  グワスケは普通学校を卒業し、小説家を志す一人の青年である。フリーターとして生計を立てていて、毎日がギリギリの生活を続けている。  彼は生活ため、生活費が余るほどあるときも貯金し、娯楽...
グワスケは何をマウスから離しましたか?
グワスケは左手をマウスから離しました。
JCRRAG_001195
国語
ぼくを引き取ってくれたのは、ちょっと稼ぎの良い独身の男だった。年齢はまだ三十代初めだという彼がどうやって孤児院からぼくを引き取ったのか、ぼくはよく知らない。ただ髪も短く小奇麗な様子だったのもあって、里親として認められたのかもしれない。  ぼくに初めて会いに来た日、彼はさらりとした茶色い前髪を横に流しダークスーツを着て、いかにも会社員といった格好で、ぼくに自己紹介した。 「私はクリス。よろしく」  そのとき握手を交わした彼の掌が、冷たいのにちょっと汗ばんでいたのが印象的だ。  その日の彼はあまり話そうとせず、ぼくの言葉に相槌を打ったり、ときどき投げかけた質問にも短く返すだけだった。ぼくが初対面の男から受けた印象は、無口、無表情、でも無...
クリスはパイの上に何を乗っけましたか?
クリスはパイの上にアイスを乗っけました。
JCRRAG_001196
国語
キーボードをタップしていたグワスケの指が止まる。パソコンの画面には、長く打ち込まれた文章の羅列がズラリと並んでいた。左手をマウスから離し、まだ湯気が立つコーヒーをすすった。  一息つくと、我が子の様に自分の書いた文章を一通り見て席を立った。ギシギシ言う木製の床を軋ませながら水垢のはびこったキッチンでコップを水に浸す。  昨日も見直ししたし、さっきも軽くだが見直したし誤字脱字はもうないだろう。長く座っていたせいで痛む腰を軽く叩き、印刷を始めた。  グワスケは普通学校を卒業し、小説家を志す一人の青年である。フリーターとして生計を立てていて、毎日がギリギリの生活を続けている。  彼は生活ため、生活費が余るほどあるときも貯金し、娯楽...
「傑作!今月の小説集」を出版しているのは何という会社ですか?
「傑作!今月の小説集」を出版しているのは「ヨコナベ会社」という会社です。
JCRRAG_001197
国語
キーボードをタップしていたグワスケの指が止まる。パソコンの画面には、長く打ち込まれた文章の羅列がズラリと並んでいた。左手をマウスから離し、まだ湯気が立つコーヒーをすすった。  一息つくと、我が子の様に自分の書いた文章を一通り見て席を立った。ギシギシ言う木製の床を軋ませながら水垢のはびこったキッチンでコップを水に浸す。  昨日も見直ししたし、さっきも軽くだが見直したし誤字脱字はもうないだろう。長く座っていたせいで痛む腰を軽く叩き、印刷を始めた。  グワスケは普通学校を卒業し、小説家を志す一人の青年である。フリーターとして生計を立てていて、毎日がギリギリの生活を続けている。  彼は生活ため、生活費が余るほどあるときも貯金し、娯楽...
グワスケは誰に話し掛けられましたか?
グワスケは蒼い羽毛の家鴨に話し掛けられました。
JCRRAG_001198
国語
キーボードをタップしていたグワスケの指が止まる。パソコンの画面には、長く打ち込まれた文章の羅列がズラリと並んでいた。左手をマウスから離し、まだ湯気が立つコーヒーをすすった。  一息つくと、我が子の様に自分の書いた文章を一通り見て席を立った。ギシギシ言う木製の床を軋ませながら水垢のはびこったキッチンでコップを水に浸す。  昨日も見直ししたし、さっきも軽くだが見直したし誤字脱字はもうないだろう。長く座っていたせいで痛む腰を軽く叩き、印刷を始めた。  グワスケは普通学校を卒業し、小説家を志す一人の青年である。フリーターとして生計を立てていて、毎日がギリギリの生活を続けている。  彼は生活ため、生活費が余るほどあるときも貯金し、娯楽...
グワスケの小説は何ページに渡りますか?
グワスケの小説は352ページに渡ります。
JCRRAG_001199
国語
キーボードをタップしていたグワスケの指が止まる。パソコンの画面には、長く打ち込まれた文章の羅列がズラリと並んでいた。左手をマウスから離し、まだ湯気が立つコーヒーをすすった。  一息つくと、我が子の様に自分の書いた文章を一通り見て席を立った。ギシギシ言う木製の床を軋ませながら水垢のはびこったキッチンでコップを水に浸す。  昨日も見直ししたし、さっきも軽くだが見直したし誤字脱字はもうないだろう。長く座っていたせいで痛む腰を軽く叩き、印刷を始めた。  グワスケは普通学校を卒業し、小説家を志す一人の青年である。フリーターとして生計を立てていて、毎日がギリギリの生活を続けている。  彼は生活ため、生活費が余るほどあるときも貯金し、娯楽...
香水の香りはどんなことを物語っていましたか?
香水の香りは蒼い家鴨の身分が高い事を物語っていました。
JCRRAG_001200
国語
バベルの塔 (1) 男がすんでいる町のはずれに、小さな塔があった。 いつのころからか、その塔には数人の聖職者が住み始めた。 彼らは「自由」と「正義」以外に教義をもたない教団らしい。 町の何人かの人達は、彼らの教義に共感して聖職者の塔に入っていった。 その中に男の友人の姿もあった。 ある日、聖職者の塔から逃げ出してきた男の友人が、男の家に駆け込んだ。 「助かった。危うく処刑されるところだった。 今朝、私は台所にいた鼠がパンをかじっていたので叩き殺したのだが、 聖職者の塔の連中から、それは罪だと責め立てられたのだ。 無論、彼らに鼠を殺してはならぬというという教義はないのだが、 声の大きい者がその行為を非難すれば、たちどころに皆がその...
塔には誰が住み始めましたか?
塔には数人の聖職者が住み始めました。